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![]() 「ロボット役」じゃありません!
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――一方のモーションキャプチャーについてなんですが、いったい今回のお仕事は、どういう経緯でSETさんに? |
田上:そもそもは、『MS
IGLOO』のCGスーパーバイザーである小畑さんと、ウチのメンバーが一緒にCGのお仕事をさせていただいたことがありまして。そのつながりで、お話が来たんじゃなかったかな。 |
――では皆さんも、モーションキャプチャーのご経験がおありで? |
野崎:いえ、僕は元々がJAC出身な関係で、やったことありますけど、ほかの3人はないよね?(頷くお3方)その僕にしても、今まではアクション系の被りモノ専門だったんです。『バイオ・ハザード』の、人じゃないモンスターとか。だから今回も、『ガンダム』で主役って聞いて「今度はロボットか!?」って(笑)。 |
田上:やっぱり最初は、「ガンダムでモーションキャプチャーって、ナニやるんだろう?」って思いますよね。「俺、背は高いけど、そこまでデカくはないぞ?」とかさ(笑)。 |
野崎:まあ蓋を開けてみれば、やっと人の役だったんですけど。と言うか、ズバリその「人の役」という部分が、起用の理由だったんだと思います。実はですね、『IGLOO』のモーションキャプチャー現場では、身体の動きだけでなく、顔や声の芝居までやってるんですよ! |
――えっ! そうなんですか? |
野崎:ええ。今までは僕も、動きの部分しかやったことなかったんですけど、今西監督が「ビデオに撮っておいて、あとでCGの表情作りの参考にするから」って。 |
宮内:モーションにしても、そうすることで「息遣いの動きとかも、ちゃんと絵に乗るんだ」と。それが、いままでと違うところなんです。 |
田上:そういう「お芝居も込みでのモーションキャプチャー」だっていうんで、我々SETに白羽の矢を立てて頂いたんでしょうね。僕も最初は、モーションキャプチャーって動きを作るだけのものと思ってたから、言い方は悪いですけど「中は誰でもいい」程度に考えていたんです。なのに「台詞に感情を込めろ」とか「表情も作れ」って言われて、ずいぶん戸惑いましたよ。でも実際に、例えば激昂するシーンや激しい台詞のぶつかり合いがあると、肩が動いたりとかの、微妙な動きが出てくるものなんですね。 |
宮内:そうそう。まったく監督の仰る通りで、「これは僕らも、しっかり芝居をしていかないと!」って。 |
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――ただ一方、やはりモーションキャプチャーならではのご苦労もあるかと思うんですが? |
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野崎:そうですね。まず気をつけなきゃいけないのが、前日呑み過ぎるとキャプチャー用のスーツが入らないこと!(笑) |
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――あのセンサーがついたスーツって、現場に入ったら着っぱなしなんですか? |
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宮内:そうです。朝、現場に入ったらまず着替えて、一日着っぱなしですね。でもあとは、普段から一緒にいるメンツですから、その格好で芝居をするだけです。強いて違いがあると言えば、無対象の芝居が多いことかな? 「このへんに○○があるつもりで演じてください」とか、「モニターはもうちょっと左のほうにありますんで」とか、そういうことはよくあります。人間を相手に芝居をするのとは勝手が違いますから、難しいですね。 |
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――セットにしても、木の枠を手すりに見立てたり、艦長席を物流用パレットの上に置いたりしてると伺いましたが? |
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宮内:ええ。それをあとで、CGに置き換えるわけですね。こちらは対象としてのモノがちゃんとあるんですが、今度は寸法合わせが重要になります。ちゃんとカメラのフレームに入るように代用品を置いて、それに合わせて芝居をしないと、あとでCG化するときに困りますから。 |
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田上:そのへんは大道具小道具の方が、毎回苦労してますよ。だって、完成したCGでマイが持ってるクリップボードがさ、現場では餅焼き網なんだもん!(笑) |
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野崎:そうそう! サイズが同じぐらいだったんでしょうね。あと、これは「モーションキャプチャー」って言うより「ガンダム」ならではの難しさなんですけど、いままで喋ったこともないような戦争用語とか固有名詞が、すごく多いんですよ。 |
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宮内:「グラナダ」がね! 結構言いづらいんです。「グラナダ」だけならいいんだけど、「グラナダが〜」って文章になっちゃうと、途端に。 |
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田上:でまた、そういうユニークな固有名詞が、一行のなかに固まったりするんだよね。「誰が考えたの、コレ?」みたいな(笑)。皆さんがご覧になる時には、声もプロの声優さんが吹き替えてますから、台詞の歯切れも非常にいいんですけど。我々は苦労するね。 |
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――あとで声優さんがやりやすいように、多少オーバーに演じたりは? |
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宮内:ありますね。カメラのフレームに収まる範囲で、身体を大きく使うっていうのは。 |
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田上:キャラクターの感情を、顔だけじゃなくもっと強調するために手を入れるとか、そういうことはしますよ。 |
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――マイとかキャディラックは、いかにも外人らしい身振りに見えますね。 |
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野崎:まあ、僕はもともと向こうの生活が長かったんで。 |
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――あ、そうだったんですか。 |
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野崎:ええ。いや、九州ですけどね(一同爆笑)。まあ、それは監督の指示通りなんですよ。 |
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田上:そう言えば、マイってナニ人なの? アメリカ人? |
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野崎:オリヴァーってぐらいだから、アメリカ人じゃないでしょ。 |
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宮内:いや、それはもちろんジオン公国人ですよ! |
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長谷川:あと、この作品ではあらかじめ絵コンテがあるんで、それに合わせて動きを考えるんです。でも、「ここは両手の動きなんだろうな?」って思ったら、監督から「すいません、そこは片手のつもりで描いてまして」とか(笑)。 |
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宮内:そう言えば、絵コンテがあるっていうのも僕らの仕事では珍しいですね。CMとかではありますけど、舞台はないし。 |
――身体の動きが大きいのは、舞台に似てるように思えるんですけどね。 |
宮内:どうだろう。そう? |
田上:そうでもないんじゃない? |
野崎:僕らの舞台はまあ、割とフツウですからね。オーバーなのは、三宅座長ぐらいじゃない?(笑) |
田上:まあ、あの人の動きはモーションキャプチャーだからね(爆笑)。 |
【プロフィール】 |
![]() 熊本県出身。JAC(ジャパン・アクション・クラブ)のメンバーからフリー俳優を経て、のちにSETに入団。現在はTBS『はなまるマーケット』リポーターほか、コントライブの演出などでも手腕をふるっている。趣味は体操、アクション、時代殺陣、フィギュア集めなど。 |
![]() 埼玉県出身。舞台上で連続側転14回(!)をこなす、エネルギッシュなSETメンバー。NHK教育「日本語なるほど塾」、 P&G「JOY」のCMなどで、お茶の間にもお馴染み。趣味は編物? |
![]() 徳島県出身。俳優、司会、MC、リポーターと、多彩な活動を誇るエンターテイナー。『動物のお医者さん』をはじめ、TVドラマへの出演も多いが、やはりガンダム・ファンには「上戸彩のお父さん」を演じたプラモデルのCMでお馴染み。趣味はスキーとサーフィン。 |
![]() 千葉県出身。NHK教育「日本語なるほど塾」への出演のほか、SETの公演や自らも出演するダンス・イベントのプロデュースなども手がける実力派。ガンダム・ファンであると同時に『スター・ウォーズ』マニアでもあり、コレクション・グッズでお部屋は大変なコトになっているとか。 |
SET公式HPアドレス http://movie.nifty.com/set/ |
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