今西:もうね、「コレを楽しめた人は、将来立派なオヤジになれますよ」と!
井上:いやいやいや、そればっかりでもないでしょ!(笑)なんかこのインタビューでは、すぐ「オヤジくさい」とか「そのへんは飲み屋で」みたいな話になるけどさ。
今西:でも基本的に、普段想定するのと違う不思議なファン層を持った作品には違いないんじゃない? そういうコアなファンを切り捨てる気は、まったくないしさ。
井上:まあ、プラモとかを作る層に支持されてる部分は、かなりあるからね。年1回の造形イベントで、当日版権のヅダやヒルドルブの立体物が、ズラズラ並ぶようなさ(笑)。その面白さは、確かに一種独特かもしれない。
久保:受け手との距離が、非常に近い作品なんだと思うんですよ。マニアックな設定も含め、「みんなコレ好きでしょ?」っていう人に向けて発信していたようなところがあって。ただその一方、いまはガンダム自体がカルチャー化していて、若者のライフスタイルに普通に入り込んでますからね。友達同士やカップルで観ても、それはそれで違和感ないんじゃないかな。
今西:マジメな話、例えば彼氏がガンダムマニアで、彼女がそれに付き合って観てるぶんには、意外と大丈夫みたいですからね。普通のアニメファンにも観るチャンスがちゃんとあって、もちろん「観るものがない」って言ってたホビー系のファンも広く鑑賞できるようになるっていうのは、やはりイイことです。
井上:まして今回は、キャラクター的にも観やすくなってるんじゃないの? いままではオッサンばっかり出てきてたけど、『黙示録』の1話に出てくるのは若いお兄ちゃんだし。顔だって一番ハンサムだと思うよ。
今西:皺のない顔は、CG作るのが難しいんだけどなぁ(笑)。